犬のお散歩

犬と散歩しながら人間についてテキトーに考察してみた

ハードボイルドな男にはブラックコーヒーなのだ    

男の美学

Paul Newman - 1958

ポール・ニューマンの『動く標的』の始まりはこんなふうだ。

男はうだつの上がらない私立探偵、目覚めの一杯を飲もうとするがコーヒーの粉がない。どうやら買い置きも切らしてるようだ。

仕方なくゴミ箱をあさり前の日の出がらしのコーヒーをつまみ出す。

そしてコーヒーを入れる。

一口のんで顔をしかめる。

見事なオープニングだ。

この映画のムードを端的に現わしているし、そんな情けない探偵役のポール・ニューマンがかっこいいのだ。

やはりハードボイルドな男にはコーヒーがなくてはならない。

 

なわけで、ぼくもコーヒーをのむ。ポール・ニューマンというわけにはいかないが。

2年ほど前にパナソニックのコーヒーメーカーを購入以来、ほぼ毎日コーヒーをのんでいます。

豆を挽く音がうるさいとか故障したとか口コミがありましたが、ぜんぜんそんなことはなく元気に働いています。

音だって気になりませんよ。

挽きたての粉で入れるコーヒーは実にうまい。ブラックなんて泥水すするようなもんだと思ってたけど全くの思い違いでした。

あま~いカフェオレばかりのんでいたけど今ではすっかりブラックです。お子ちゃま舌の嫁も「これならぜんぜん平気だね」と一緒にのんでいますよ。

ここ10年で購入した家電の中ではいちばん活躍してます。

 

 

ポール・ニューマンはへんくつか

ポール・ニューマンというとハリウッドの反逆児というイメージがありますね。デビューしたばかりの頃、事務所が第二のマーロン・ブランドというキャッチフレーズで売り出したことに激怒して映画界を去っています。

同じアクターズスタジオで演技の勉強をした同期なのに、なんであいつより下なんだ!というわけ。

もっともポール・ニューマンが『銀の盃』でデビューした同じ1954年にマーロン・ブランドは『波止場』でアカデミー主演男優賞をとっていますから仕方ないとも言えますが。

けれど駆け出しの若い俳優にふつうそんなことはできません。まさに生き馬の目を抜く世界であるハリウッドでは考えられないことでしょう。

そんなニューマンを、おもしろいやつだ、と気にとめていた映画人もいたようで2年後にはロバート・ワイズ監督の『傷だらけの栄光』で再デビューを果たしています。

『傷だらけの栄光』、好きだなこの映画。

ボクシングを題材にしたものの中ではこれと『ロッキー』が特に好きです。

 

2本ともどこか爽やかなんですよね。

そういえば『傷だらけの栄光』も同じアクターズスタジオ出身のジェームス・ディーンが急逝したためにオファーされたんでした。

その後は数々の名作、話題作に主演し自分で監督もし賞もとっています。カーレースの映画に出ればレースに夢中になり挙句の果てにプロとしてライセンスも取得しています。

政治活動もさかんにしてました。

最大のヒット作は『明日に向って撃て!』ですが共演のロバート・レッドフォードも同じように反骨の人です。

無名時代に『卒業』の主演オファーがきたときに「ぼくが二十歳をすぎて童貞でいるような男に見えますか?」とあっさり断っています。

ダスティン・ホフマンと違って(失礼!)かなりのイケメンですから。

 

しかし。

ぼくの青春時代のスターたちがどんどんなくなるし引退したのかお呼びがかからなくなったのか姿を見ることも少なくなりました。

自分がもう50代なんで当たり前なんですが本当に少年老いやすく学成りがたし、ですな。

今日もコーヒーをのみながら無為な時間をながめやり過ごしている。

まったくハードボイルドじゃないです。

 つい先日も『幸福の黄色いハンカチ』を観ていてこの時の健さんが自分より10歳も年下だと気づいて愕然としました。

願わくばクリント・イーストウッドのような老人になりたい今日この頃です。

 

 

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